COVID-19の影響により、現実世界における時間や空間の距離を取ることを余儀なくされた。この新しい日常への変化を受け、本作では身体性的インタラクションを通じた、時間を超える「おまつり」を構想した。
展示現場の来場者は指で布(フレーム装置)に触れ、線を描くことによって、自分の動きの痕跡を画面に残すことができる。そうすることで、一人ひとりの来場者の参加によって、この「おまつり」が共創されていて、絶えなく賑やかになっていく。このダイナミックな変化のなかで、ある時刻を染色作品として切り取ることで、 現実では捉えられないこの場における人々の集いの記録を残す。
現実の中で幻想を共創し、そしてその虚構を真相として凝視する。
というのは、虚実入り混じったジョークでありながら、今の混乱している時代への処方箋でもあるのだ。